出羽三山と竹の露
秋田の福禄寿酒造と新政酒造を訪れた翌日は、山形県鶴岡市で白露垂珠(はくろすいしゅ)を造る、竹の露に行く。
米どころ庄内平野の田んぼに囲まれ、月山、羽黒山を臨むのどかな風景の中にある蔵だ。

気さくな相沢社長夫妻に迎えられ、蔵を案内していただく。
東北の霊場と言われる羽黒山・出羽三山神社の門前町として、奈良時代に拓かれた羽黒町には、修験僧たちが年中行事で使う酒を醸す蔵元が多くあり、竹の露もその一つだ。
蔵で使う仕込み水は、月山から5千年かかって到達した伏流水を、地下300mから汲み上げ、いくつものタンクを経由してミネラル分を沈殿させている。





米と微生物と水からできる日本酒は、自然界の大きな力に影響を受けるから、どこの蔵にも神が祀られている。
